STEP4 知っておこう! 万が一のトラブルに備えてSTEP4 知っておこう! 万が一のトラブルに備えて

監修:公益社団法人 日本美容医療協会

ここまで、美容医療でできること、美容医療を受けられる美容クリニックのこと、美容クリニックの選び方…美容医療についてさまざまなことを学んできました。いよいよ、「よし!実際に受けてみよう!」という気持ちになった方もいると思います。でも、最後に少しだけ。万が一トラブルが起こったら、私たちはどうしたらいいのでしょう?トラブルを未然に防ぐために、またトラブルが起きたときにあわてないために、知っておきたい情報をまとめます。
監修:石原 修 弁護士(日本美容医療協会 理事 / TMI総合法律事務所)

思った通りの効果が得られない!
…なんてことにならないために

残念ながら、美容医療は魔法ではありません。どんな治療でも、効果のあらわれ方や副作用の程度には個人差があります。まずは、「100%自分の思った通りにはならない」という認識を、治療を受けるみなさん自身が持っておくことが大切です。
次のステップとして大切なのは、受ける治療について十分に理解することです。治療の効果はどのくらいの期間でどのようにあらわれるのか、どれくらい続くのか。治療後はどのような経過をたどるのか。想定される副作用や合併症はどんなものがあり、どのくらい続くのか。使用する医薬品や材料、医療機器などの安全性・有効性、他の治療方法(選択肢)の有無など、治療の内容について十分すぎるくらいに説明を受け、納得をした上で治療を受けましょう。「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないためには、治療前にきちんと認識のすり合わせを行うことが必要です。また、こういった説明を求めたときに、納得できるまで説明してくれる施設で治療を受けるようにしましょう。

副作用が強いときは?

事前に受けた説明よりも腫れている、痛みが強い、など、不安に感じたときはまずは治療を受けた医療機関に問い合わせをし、実際に治療を行った医師の診察を受けることがベストです。なぜそのような反応が起きてしまったのかを検討するには、実際にどんな方法でどのように治療を行ったのかが必要な情報となります。このような具体的な内容を、別の医療機関へ患者さまから正確に伝えるのは難しいため、まずは治療を受けた医療機関に連絡するようにしましょう。
多くの美容クリニックでは真摯に対応してくれることがほとんどですが、残念ながら一部の心無いクリニックで治療を受けた患者さまの中には、こういった不安の声に耳を貸してもらえず、門前払いされたというケースもあるようです。受けた医療に関する相談や苦情などは、都道府県・保健所を設置する市、および特別区に設置されている「医療安全支援センター」に相談できます。困ったときは一人で抱え込まず、迷わず相談しましょう。

金額や契約内容、解約など、お金のトラブル

ここまで治療についての説明をしてきましたが、お金に関することも治療を受けるみなさんにとっては大切なこと。治療を受ける前に、金額や契約に関する説明もしっかりと受ける必要があります。
「今すぐ契約すれば安くなる」など、即日の治療や契約を強引に勧められたり、希望していない治療をしつこく勧められたりしませんでしたか?初診料や再診料、治療の費用や保険適用の有無、同時に必要になる処置の費用、治療の回数、解約条件など、納得できるまで説明を受けましょう。
なお、2017年12月より、「契約期間1ヶ月以上で、費用が5万円以上」の美容医療については、特定商取引法の対象となっています。このような治療では、概要書面・契約書面の交付が義務付けられていて、迷惑な勧誘や事実と異なることを伝えること、また故意に不都合な事実を伝えないこと、威迫・困惑行為、誇大広告等が禁止されています。また、クーリング・オフが適用され、中途解約や、事実と異なることを伝えたり、故意に不都合な事実を伝えなかったりして、誤認し契約した場合の取消しも認められます。
※一度契約した場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間(美容医療の場合は、契約から8日間以内です)であれば、無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
美容医療は、病気やけがの治療と比べて、多くの場合は緊急性が低いと考えられます。現在特定商取引法の対象となっているのは継続的な契約についてで、当日その場で受けた治療等は対象になりません。後悔しないために、説明を受けてもすぐには契約せず、一旦家に持ち帰るなど時間を置き、本当にその治療を受ける必要があるか、治療内容が自分の求めるものか等、じっくりと考えてから冷静に判断してください。

治療を受ける前に、最終確認を!

美容医療は本来、受ける方のQOL(Quality of Life=生活の質)を上げるもの。上手に活用すれば、みなさんの生活をより豊かにできるはずです。望まないトラブルを避けるため、最後にもう一度確認しましょう。

Check1 使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できますか?

Check2 効果だけでなく、リスクや副作用などについても知り、納得しましたか?

Check3 ほかの治療方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか?

Check4 その治療は「今すぐ」必要ですか?最後にもう一度、確認しましょう。

※引用元:消費者庁・厚生労働省制作リーフレット

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医療に関する苦情・心配などの相談

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契約内容や解約条件など、契約に関するトラブルやその他困ったときの相談

消費者ホットライン「188(いやや!)」番

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