赤ら顔

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【医師監修】すっぴん時の顔が赤い原因とは?顔の赤みを改善するためのスキンケアも解説

監修医師:谷 祐子 先生(広尾プライム皮膚科 院長 / 形成外科専門医)

すっぴん時の顔が赤い場合、主な原因は「肌の炎症」 や「毛細血管の拡張」です。肌の炎症を防ぎ、不必要に毛細血管が拡張しないようにするには、どうすれば良いのでしょうか。

すっぴん時の顔が赤くなる原因とおすすめのスキンケア方法をまとめました。また、皮膚科で行われている治療や顔の赤みに隠れている病気についても解説します。

監修:広尾プライム皮膚科 院長 谷 祐子先生

すっぴん時の顔が赤いときに考えられる原因

そもそも肌が赤くなるのは「炎症によって肌が赤みを帯びている」もしくは「毛細血管が拡張して、血液が透けて見えている」からです。

そのため、すっぴん時に顔が赤い原因として、次の5つが考えられます。
・ニキビ跡(ニキビ痕)
・慢性的な肌荒れ
・肌への刺激による毛細血管の拡張
・肌のバリア機能の低下
・生まれつきの皮膚の薄さ

それぞれどのような理由で肌が赤くなるのかについて、以下で説明していきます。

ニキビ跡(ニキビ痕)

ニキビは、アクネ菌の増殖が原因の皮膚の病気で、皮脂の過剰分泌や毛穴に皮脂が詰まることで起きます。
思春期のニキビの場合は、皮脂の分泌が多い額や鼻にできやすく、大人になるにつれて徐々におさまっていきます。

一方、大人のニキビは睡眠不足や偏った食事、ストレスなどが主な原因です。また、大人のニキビは状態に応じて「白ニキビ」や「赤ニキビ」などに分類されます。
赤ニキビはアクネ菌の増殖によって肌に炎症が起きている状態で、さらに悪化すると、化膿した状態の「黄ニキビ」になるので注意してください。

一度状態が悪化してしまうと、ニキビは治っても「ニキビ跡(ニキビ痕)」が残ることもあります。炎症が強ければ赤みが残るタイプのニキビ跡(ニキビ痕)になるため、すっぴん時の肌も赤くなります。

慢性的な肌荒れ

前述のニキビ跡(ニキビ痕)とも関連しますが、慢性的に肌荒れが起こっている場合も肌が赤みを帯びます。

ニキビなどの炎症を伴う肌荒れが慢性的に続いたり、長期にわたるマスクの使用を行ったりすると、湿疹ができてかゆみを感じることもあります。肌荒れであれば、セルフケアで対処しようと考える人も多いでしょう。
しかし、慢性的に続くようであれば、一度、皮膚科などを受診するようにしてください。

皮膚への刺激による毛細血管の拡張

何らかの原因によって顔の毛細血管が拡張し、そこに流れる血液が透けることで顔が赤く見えている可能性もあります。

一般的に「赤ら顔」と呼ばれる状態は、この毛細血管の拡張が原因です。毛細血管が拡張する理由にはいくつかありますが、主なものは「寒暖差による皮膚への刺激」や「精神的な緊張」などです。
また、ニキビができると肌を早く回復させるために毛細血管が拡張します。
同じ場所にニキビが繰り返しできる場合は、拡張した毛細血管が通常よりも元に戻りにくく、肌の赤みになってしまうこともあります。

肌のバリア機能の低下

さまざまな肌のトラブルによるすっぴん時の顔の赤みを防ぐには、肌のバリア機能を維持することが重要です。

不規則な生活や睡眠不足、過度なストレスなどで肌のバリア機能が低下していると、これまではトラブルにならなかったような原因でも、肌にとっての刺激になります。
加えて、肌が乾燥していると刺激を受けやすくなるので注意してください。
顔を洗うときは優しく擦らないようにして、洗顔後はしっかりと保湿を行いましょう。
また、「エアコンの風を顔に直接当てない」「加湿器を使う」なども肌の乾燥対策になります。

生まれつきの皮膚の薄さ

繰り返しになりますが、毛細血管が拡張することで、すっぴん時の顔が赤みがかっているケースもあります。
そして、生まれつき皮膚が薄い人は、その赤みがより目立ちやすくなります。
寒暖差などによる皮膚への刺激は顔が赤くなる原因ですが、皮膚が薄い人の方が赤くなりやすいと考えてください。皮膚の薄さは遺伝や体質が関係しています。
ただし、スキンケアをする際の過度な摩擦が原因で、時間をかけて徐々に皮膚が薄くなることもあるので注意しましょう。

どちらの場合も赤みそのものの原因は別にあるため、日々のケアで改善や予防することは可能です。

顔の赤みを取るのにおすすめのスキンケア方法

すっぴん時の顔が赤いときに考えられる原因について説明してきましたが、日常のスキンケアを見直すことで、肌の状態の改善や顔の赤みの予防が期待できるケースもあります。

顔の赤みが気になる人は以下のポイントに注意してスキンケアを行ってください。

・洗顔は肌を痛めないように優しく行う
・洗顔後は化粧水や乳液でしっかりと保湿する
・炎症があるときはビタミンC配合の化粧水がおすすめ
・かゆみがあるときは低刺激タイプを選ぶ
・紫外線対策で肌のバリア機能を守る
・化粧下地は赤みを目立たせない色を選ぶ

洗顔は肌を痛めないように優しく行う

余計な刺激を与え、肌に負担をかけるのは赤みの原因になります。そのため、顔を洗うときは肌を痛めないようにしましょう。

洗顔料はしっかりと泡立てて、手で肌を擦るのではなく、泡だけで表面の汚れを落とすのが理想です。泡を洗い流す際は「ぬるま湯」が良く、熱いお湯や冷たい水は避けてください。
また、洗浄力の強すぎる洗顔料も肌への刺激になります。
洗顔後に肌のつっぱりやピリピリ感があるときは、敏感肌向けのものを選んでください。
泡をきれいに流したら、清潔なタオルで水分を拭き取りましょう。その際、タオルは優しく顔にあてるだけで良く、ゴシゴシと拭く必要はありません。

洗顔後は化粧水や乳液でしっかりと保湿する

洗顔で汚れを落とした後は、肌の保湿ケアが必要です。洗顔は少なからず必要な皮脂も落としてしまうため、洗顔後は水分が蒸発しやすい状態になります。

顔を洗った後は化粧水で水分を補給し、蒸発を防ぐために油分を含む乳液やクリームなどでフタをしましょう。
顔の赤みが気になる場合の化粧水の選び方について、以下で補足していきます。

炎症があるときはビタミンC配合の化粧水がおすすめ

炎症によってすっぴん時の顔が赤くなっている場合は、その炎症を鎮めることが重要です。

ビタミンCは炎症、肌荒れを予防・改善する効果が期待できるので、ビタミンC配合の化粧水を選びましょう。
本来、ビタミンCは肌に吸収されにくい性質を持っていますが、吸収されやすいように改良されたビタミンC誘導体が使われている化粧水も多いです。
ただし、肌が敏感なときは、高濃度なビタミンCが刺激になることもあります。
刺激を感じやすい人はビタミンCだけでなく、保湿成分もしっかりと入っている化粧水を選んでください。

かゆみがあるときは低刺激タイプを選ぶ

肌にかゆみを感じる場合、化粧水が刺激になっていることもあります。
顔につけたときに違和感を覚えたら、できるだけ低刺激タイプの化粧水使うようにしましょう。
かゆみは肌バリア機能の低下が原因だと考えられます。乾燥した肌は外部からの刺激をいっそう受けやすい状態なので、「低刺激」や「敏感肌用」などの記載がある化粧水がおすすめです。
また、化粧水をコットンでつけている場合、摩擦が肌にダメージを与えていることも考えられます。一度コットンをやめて、清潔な手でこすらないようにつけるようにしましょう。

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紫外線対策で肌のバリア機能を守る

紫外線は肌にダメージを与え、赤みを目立たせる原因になります。
また、肌のバリア機能を低下させ、肌荒れに繋がるのでしっかりと紫外線対策も行いましょう。

外出する前に日焼け止めを塗るほか、UVカット加工されている日傘の使用なども効果的です。

ただし、ひどい肌荒れや乾燥、ニキビがある場所に日焼け止めを塗ると、悪化させることがあります。
日焼け止めも低刺激なものを選び、寝る前にしっかりと落とすようにしてください。

化粧下地は赤みを目立たせない色を選ぶ

化粧下地を使うときは、赤みが目立たない色を選択するのもポイントです。

すっぴん時の顔の赤みを目立たせないためには、赤の補色である緑系の下地を使うと良いでしょう。反対にピンク系の下地は赤みを目立たせてしまいます。

また、赤みを隠すための濃いメイクは、肌にとって負担になります。特にニキビなどがある場合、下地を塗る時に強く擦らないように注意してください。

すっぴん時の顔の赤みは生活習慣の影響も受けるので注意

すっぴん時の顔の赤みが気になる場合、生活習慣を見直すことも大切です。

健康な肌は約28日のサイクルでターンオーバーを繰り返します。
しかし、睡眠不足が続いたり、偏った食事をしていたりするとそのサイクルは乱れてしまいます。
ターンオーバーのサイクルが乱れれば、肌のバリア機能も低下することになるので注意しましょう。

「規則正しい生活」「十分な睡眠と栄養の摂取」「適度な運動」などを心がけてください。

すっぴん時の顔の赤みはスキンケアで対策できる?

すっぴん時の顔の赤みは、スキンケアで改善・予防したり、メイクで目立たなくしたりできます。
しかし、肌質そのものを改善するのは簡単なことではありません。
また、赤みの原因がはっきりと分からない場合や肌荒れを繰り返している場合は、スキンケアだけで対策するのは難しいでしょう。
そのため、赤みがひどく、通常のスキンケアで改善されないようときは、皮膚科や形成外科などの医療機関に相談するようにしてください。

すっぴん時の顔の赤みは皮膚科でも相談できる

すっぴん時の顔の赤みは「赤ら顔」や「酒さ(しゅさ)」とも呼ばれ、皮膚科や形成外科、美容皮膚科で治療の相談が可能です。

「赤みを目立たせない」「肌への刺激を減らす」という対策は日常生活でも改善できますが、症状に悩んでいるなら医療機関の受診も検討してください。

ニキビは悪化する前の治療が重要

ニキビの炎症が悪化すると、ニキビ跡(ニキビ痕)として残ることもあります。
一度、ニキビ跡(ニキビ痕)になってしまうとすぐに治すことはできません。
ニキビができやすい人は悪化する前に医師に相談しましょう。

美容皮膚科ではレーザーによる治療も可能

美容皮膚科では、赤ら顔の治療方法として「レーザー治療」を採用しているところも多くあります。
レーザー治療にはさまざまな種類があり、肌の赤みやニキビ跡(ニキビ痕)を目立たなくする効果が期待できます。

美容目的の場合は保険適用外になるものの、原因や治療方法によっては保険適用になることもあります。

すっぴん時の顔が赤い場合、内臓の病気の可能性もある?

すっぴん時の顔の赤さは炎症などが主な原因ですが、病気による可能性も考えられます。
例えば、肝臓の病気で鼻や頬に赤みが出ることもあります。
「顔全体ではなく部分的に赤みが出ている」「炎症などがないのに顔が赤い」といったときは注意しましょう。
また、肝臓の病気によって肝機能が弱まっていると、アルコールの分解が遅くなり、飲酒後の皮膚の赤みがおさまるまでの時間が長くなります。

すっぴん時の顔が赤い主な原因は炎症と毛細血管|肌のトラブルは医療機関での相談がおすすめ

すっぴん時の顔が赤い場合、「肌に炎症が起きている」または「毛細血管が拡張して血流が透けている」などが原因として考えられます。
肌にかかる負担を減らし、バリア機能を維持することが赤みの改善や予防に繋がるので、日々のスキンケアや生活習慣を見直しましょう。

また、肌の赤みは皮膚科をはじめ、形成外科や美容皮膚科でも相談可能です。
「肌荒れを繰り返す」「赤みがひどい」「原因が分からない」といったケースは、医療機関で相談することも検討してください。

当サイトでは、顔の赤み(赤ら顔)について詳しく解説しています。
顔の赤みにお悩みの方は、こちらのページも参考にしてみてください。

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