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【医師監修】ハイフ(HIFU)のデメリットと副作用|失敗を防ぐポイントは?

監修医師:宮田 成章 先生(みやた形成外科・皮ふクリニック 院長 / 形成外科専門医)

リフトアップ効果が期待できるハイフ(HIFU)はダウンタイムも少なく、気軽に施術を受けられるのが大きな魅力です。しかし、施術を受ける前はデメリットもしっかりと把握しておく必要があります。

そこで本記事では、ハイフのデメリットと副作用、失敗を防ぐポイントなどをくわしく解説します。ハイフが気になっている方はぜひ参考にしてください。

監修:宮田 成章 先生(みやた形成外科・皮ふクリニック 院長/形成外科専門医)

ハイフとは

ハイフ(HIFU)とは、皮膚の内側に高密度の超音波を照射するリフトアップ施術です。

加齢や紫外線の影響、乾燥などによって皮膚内部のコラーゲンやエラスチンが減少すると、肌を支える力が弱くなり、たるみやハリの低下が生じます。ハイフの超音波(熱)エネルギーは皮膚の「SMAS層(土台である筋膜)」にまでアプローチし、これらの症状を根本から改善する効果が期待できます。

肌の深い部分だけにピンポイントで刺激を与えることができるため、メスを使う施術とは異なり皮膚の表面に傷跡が残りません。また痛みが少なく、ダウンタイムがほとんどないのもメリットです。

なお、たるみが起こる仕組みについてはこちらの記事で紹介しています。

ハイフが向いている人・向いていない人

ハイフは気軽にリフトアップできるのが大きな魅力ですが、すべての方に適しているとは限りません。そこで以下では、ハイフが向いている人・向いていない人の特徴を解説します。

ハイフが向いている人

次のような条件に当てはまる方は、ハイフによる施術が向いています。

● 35歳以上のたるみを気にしている方
● メスを使った施術に抵抗がある方
● ダウンタイムの少ない施術をしたい方
● フェイスラインを引き締めたい方
● 上まぶたのたるみやシワが気になる方

ハイフはリフトアップ効果が期待できるため、加齢による肌のたるみが気になる35歳以上の方に向いています。超音波による熱エネルギーを利用した施術なので皮膚を切る必要がなく、仕事などの都合でダウンタイムが長く取れない方でも受けやすい施術です。

ハイフが向いていない人

以下の条件に当てはまる方は、ハイフによる施術があまり向いていません。

● 20代以下の方
● 加齢によって皮膚のたるみが大きく進行している方

老化の進み具合は個人差がありますが、一般的に20代以下の若年層の方は、皮膚の深層にあるSMAS(脂肪層と筋層の間にある薄い膜)があまり緩んでいないことから、30代以上の方に比べると効果を感じにくいかもしれません。ハイフは若返りの魔法のような治療ではなく、傷をつけて治す力を利用した治療です。あまり早期に治療することは避けるべきでしょう。
また、加齢によって皮膚がたるみすぎている方も十分なリフトアップ効果を実感しにくいため、ハイフ以外の施術も検討するのがいいでしょう。逆に、フェイスラインがシャープで顔に脂肪が少ない方がハイフの施術をすると、かえって頬がこけて見えてしまうことがあるため注意が必要です。

「ハイフの治療が自分に向いているのか分からない」という方は、自分だけで判断せずに一度カウンセリングに行って医師に相談してみましょう。

ハイフの効果はいつから実感できる?

ここでは、ハイフの効果が実感できるタイミングや効果の持続期間について解説します。

効果が実感できるタイミング

機種によって異なりますが、ハイフの効果を実感しやすいのは施術直後から1ヵ月以上経ってからです。人によってタイミングに差があるため、施術後すぐではなく、1週間ほど経過してから効果が現れ始める方もいます。

効果の持続期間

ハイフの施術後約1〜3ヵ月は、新しいコラーゲンやエラスチンが肌でつくられ続け、ハリ、ツヤ、弾力アップなどの効果が継続します。
しかしリフトアップ効果は6ヵ月~1年程度持続するものの、ハイフは皮膚を切る施術ではないため永久的ではありません。そのため継続的に効果を維持するには、使用する機種にもよりますが3ヵ月から1年に1回のペースで施術を受けるのが望ましいでしょう。

ハイフのデメリット

さまざまな美容効果が期待できるハイフですが、その一方で以下のような注意点もあります。ハイフによる施術を検討している方は、メリットだけでなくデメリットも事前に理解し、自分に合っているかどうかを判断しましょう。

施術中に痛みを感じる

ハイフは、機械で皮膚の深層に熱エネルギーを与えるため、照射の瞬間に痛みを感じます。
出力数や照射する場所、当て方によって程度は異なりますが、「チクチクと肌を刺されるような痛み」を感じる方が多いようです。また、フェイスラインなど骨の近い部位に照射する場合は、ズーンと響くような鈍痛、歯に響くような痛みを感じることもあります。

医療機関によっては、高い出力で照射する場合や痛みに弱い方向けに麻酔の処置をしてくれるケースもあるため、不安な方はあらかじめ確認してみましょう。

一時的に乾燥しやすくなる

ハイフによる施術後は肌が日焼けしたような状態になり、一時的に乾燥しやすくなっています。そのため、洗顔はたっぷりの泡でやさしく行うなど刺激を与えないように注意し、ぬるま湯ですすいだ後は化粧水や乳液などで丁寧に保湿しましょう。

部位によっては効果を実感しにくい

先述のとおり、ハイフはしわには大きな効果が期待できません。そのため、施術を行う部位については、医師と相談しながら決めることが大切です。

● 効果を実感しやすい部位:フェイスライン、アゴ下のたるみ、眉の下垂
● 効果を実感しにくい部位:首、額のしわ

ハイフの副作用

ハイフによる施術を受けると、以下のような副作用が現れることがあります。

赤みや腫れ、むくみ

照射による熱ダメージによって、肌に赤みや腫れ、むくみといった症状が出ることがあります。多くの場合はメイクなどで隠せる程度で、症状は数日ほどで落ち着きますが、肌質によっては1ヵ月ほど赤みが引かない場合もあります。そのため、十分な保湿を行い、施術直後は激しい運動や長時間の入浴を控えるようにしましょう。

やけど、水ぶくれ

通常のハイフ照射ではやけどや水ぶくれは出現しにくいものの、骨に近い部位に施術した場合に発生することがあります。原因は、出力の上げすぎや、施術者の技量不足などさまざまです。
外用薬を塗布し、患部を保護すれば徐々に皮膚が再生してきますが、傷が残ってしまうこともあります。

しびれ、神経損傷

その他、非常に稀なケースですが、誤った部位への照射や過度な出力によってしびれや神経損傷が発生することもあります。額への照射で頭皮の違和感、しびれが生じることもあります。多くの場合は数ヵ月ほどで落ち着き、症状が残存するケースはほとんどありません。
しかし、施術後にこれらの症状が現れた場合はすぐクリニックに相談してください。

ハイフで失敗を防ぐポイント

失敗しないハイフ施術のポイントには、主に以下の3つがあります。

信頼できるクリニック・医師を選ぶ

安心して施術を受けるには、しっかりとした実績があり、信頼できるクリニックや医師を選ぶことが大切です。「あまり効果が実感できなかった」「やけどや水ぶくれが発生した」といった失敗は、施術者の技量不足が原因で起こるケースもあります。

エステサロンでもハイフの施術を行なっていますが、使用する機器は出力が低く、医療機関ほどの効果は期待できません。また、少なからずトラブル発生の事例が報告されていますが、エステサロンには医師がいないため、万が一施術後に重大な副作用が起こった場合に、対応が遅れてしまうリスクもあります。

実際に国民生活センターが呼びかけを行っています。(外部サイトへ遷移します)

これらの事情を十分に考慮して、納得できる施術先を選んでください。

しっかりとアフターケアを行う

ハイフ施術後は、以下のようなアフターケアを行い、肌の状態が落ち着くまでは外部の刺激から守るようにしましょう。

● 紫外線対策
紫外線はたるみやシワだけでなく、肌が乾燥する原因にもなります。日頃から日焼けには十分に注意し、外出時だけでなく、室内で過ごすときも低刺激の日焼け止めクリームを使用しましょう。
● 保湿
ハイフ施術後の肌は一時的に乾燥しやすくなっています。乾燥した肌は外部からの刺激を受けやすくなるため、化粧水や乳液、クリームなどを使って、いつもより十分に保湿を行いましょう。

定期的に施術を受ける

ハイフの効果は施術後3〜6ヵ月がピークとされ、その後は徐々に薄れていきます。そのため、リフトアップ効果を継続的に維持するには、3〜6ヵ月、機種によっては1年に1回程度のペースで定期的に施術を受けるのがおすすめです。

治療後の経過とダウンタイムの過ごし方

ハイフの施術後は肌が敏感になり、外部からの刺激をいつも以上に受けやすい状態になっています。
赤みや腫れを予防するには、施術の翌日くらいまでは照射部分のマッサージは避けるようにしましょう。また、当日は長時間の入浴や過度の飲酒、激しい運動などを控え、肌を十分に休めるようにしてください。

ハイフのデメリット・失敗例に関するQ&A

ここでは、ハイフのデメリットや失敗例でよくあるQ&Aを紹介します。

ハイフを受けると将来、癌になる?

ネット上には「何度もハイフの施術を受けると、将来癌になる」といった口コミが見受けられ、不安を感じている方もいるかもしれません。しかし、ハイフそのものが癌の原因になるという科学的根拠はないとされています。

ハイフでたるみが悪化することはある?

ハイフを受けると皮下脂肪が減ることもあるため、もともと顔の脂肪が少ない方やたるみが大きく進行している方は、皮膚が余ってたるみが悪化してしまうことがあります。
また、施術頻度の高さも原因となることがあります。医師と相談しながら、適切な間隔で受けるようにしてください。

20代で受けると老け顔になるからやめたほうがいい?

20代以下の肌は加齢によるたるみが少ないため、30〜40代に比べると効果を感じにくいでしょう。特に顔の脂肪が少ない方の場合は、施術後に頬がこけて老けて見えることもあります。また、ハイフは組織を傷つける治療ですので、若年層には慎重に対処するべきであると考えます。
とはいえ老化の進み具合には個人差があるため、ハイフが気になっている20代以下の方は、医師に相談してみるのがいいでしょう。

ハイフは実績があり信頼できる医療機関で受けよう

ハイフはメスを入れず気軽にリフトアップ効果が期待できるのが大きな魅力ですが、デメリットも理解した上で施術を受けることが大切です。知識や技術の乏しい施術者の場合では失敗のリスクが上がるため、事前に公式サイトなどで治療実績や医師の経歴などを確認すると選択の際の参考になるでしょう。
信頼できる医療機関を選び、カウンセリングでの説明に十分納得した上で、施術を受けることをおすすめします。

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