気になるほくろを取りたいけれど、どうすればいいのかわからない…という人も多いのではないでしょうか。実は、ほくろはレーザーで治療することができることをご存知ですか?
今回は、ほくろのレーザー治療について、メリットやデメリットもあわせてご紹介します。ほくろを取りたい人は、レーザー治療の方法、メリットやデメリットを知っておくといいでしょう。
監修:八十島 緑 先生(アリオ北砂皮フ科・アレルギー科 院長 / 皮膚科専門医)
1.ほくろってそもそも何?
ほくろとは、皮膚表面にできる茶色から黒色の良性のできもののことを言います。生まれつきあるほくろや子供のころにできるほくろ、大人になってからできるほくろなど、ほくろができるタイミングは様々です。直径6mm以下の大きさのものがほとんどで、放っておいても問題ありません。
また、日本人はほくろの数が約10個程度、白人は20~50個程度あるというデータもあり、だれでも顔や身体のどこかにほくろがあるんですね。
ほとんどのほくろが良性ですが、場合によっては悪性ということもあるので、以下のような特徴が見られるときは、すぐに病院を受診するようにしましょう。
・形が左右非対称である
・境界が不整で、色がにじみ出している
・色調が均一でなく、色むらがある
・長径が6mm以上である
・大きさの拡大、色や形や症状が変化した
2.ほくろは自分で取れる?
できることなら、ほくろをなくしてしまいたいと思っている人もいるでしょう。では、ほくろは自分で取ることができるのでしょうか。
ほくろは化粧品や内服薬などでなくすことは困難です。また、自分で無理にほくろを取ろうとすると、皮膚を傷つけてしまい、傷あとが残る可能性があります。
3.ほくろを取る方法
ここでは、ほくろの治療法としてどのような方法があるのかをご紹介します。
ほくろをどのように除去するのか、痛みがあるのか、通院の回数など各治療によって異なるので、どの治療が自分に適しているか参考にしてみてください。
3-1.手術
円筒状の刃でくりぬくパンチ切除や皮膚を切開してほくろを除去し、その後に縫合する方法があります。局所麻酔を用いるため、痛みはほとんど感じません。術後は感染予防のため、絆創膏で保護し、数日後に抜糸します。
3-2.電気メス
電気メスの熱を利用して、 ほくろを除去する方法です。直径5㎜以下の大きさであれば、1回の治療で除去できます。治療には麻酔を使用するので、治療中の痛みはなく、傷あともほとんど目立ちません。治療後は、絆創膏で患部を保護しますが、患部を避ければメイクが可能です。
しかし、ほくろが大きい場合は、患部が陥没するケースがあるため、ほくろの大きさにより治療の向き不向きがあります。
3-3.炭酸ガスレーザー
水分に反応するレーザーを患部に当て、熱エネルギーによってほくろを除去する方法です。詳しくは、次の章で解説していきます。
3-4.その他の治療法
Qスイッチレーザーを用いてほくろの色素を複数回に渡って薄くしていく方法があります。皮膚を削ることがないため、傷跡を残さずに平らなほくろを治療できるといったメリットがあります。
4.炭酸ガスレーザーでほくろが取れる?炭酸ガスレーザーの仕組みやメリット・デメリット
ほくろを自分で取り除いたり、化粧品などでなくしたりすることは困難です。ほくろが気になる場合は、皮膚科や形成外科で除去するのが良いでしょう。先ほどもご紹介しましたが、ほくろの治療法は、手術、電気メス、炭酸ガスレーザーなどがあります。
ここでは、炭酸ガスレーザーによる治療法に焦点を当てて、その仕組みやメリット・デメリットなどをご紹介します。
4-1.炭酸ガスレーザーによるほくろ除去の仕組み
炭酸ガスレーザーは、水分に反応するレーザーです。皮膚には水分が含まれているため、レーザーを当てると皮膚の水分に反応し、熱エネルギーが生じます。この熱エネルギーによって、ほくろを除去します。
顔の凹凸がある部分や、切開が困難な部分にもピンポイントでレーザーを照射できるといった点が強みといえます。
4-2.治療の流れ
以下のような流れで行います。
1.治療を行う前に医師の診察を受け、レーザーによる治療の効果やリスクの有無などの説明を聞きます。
2.レーザーでの治療を行う前に、クレンジングや洗顔を行い、メイクや皮脂をしっかり落とします。
3.治療の痛みを抑えるため、局所麻酔または麻酔クリームなどを用いて麻酔をします。
4.治療したい部位にレーザーを照射し、治療を行います。治療時間は、5~10分程度です。
5.治療が終了したら、患部に軟膏を塗布し、絆創膏などの被覆材で保護します。
4-3.メリット
炭酸ガスレーザーによる治療のメリットとして、以下の5つが挙げられます。
① 局所麻酔 を用いるため、痛みが少ない
② 平らなものからイボ状のものまで、概ね1回で取れる
③ 治療時間が短い
④ メスを使わないため、出血が少ない
⑤ 患部を避ければ、治療当日からメイク可能
⑥ 施術後のケアが簡単(軟膏を塗って絆創膏を貼るだけ)
炭酸ガスレーザーは局所麻酔を行うため、痛みがほとんどありません。治療時間が短く、患部を避ければ当日からメイク可能なので、治療による負担はほとんどないことがメリットです。
また、メスを使わずほくろを除去できるため、出血も少なく手術と比べるとケアが簡単です。顔の凹凸のある部分など細かい部分に対応できるため、ほくろの治療には炭酸ガスレーザーが多く用いられています。
4-4.デメリット
炭酸ガスレーザーによる治療のデメリットとして、以下の3つが挙げられます。
① 根の深いほくろの場合は、黒い色が残ることがある
② メスを使う治療に比べて、再発する可能性がある
③ 絆創膏を約1~2週間ほど貼っている必要がある
ほとんどのほくろは1回で取れるのですが、根の深いほくろを除去する場合は、黒い色が残る可能性があり、治療を数回に分けて行うこともあります。また、患部がかさぶたとなり、剥がれるまで2週間ほどかかります。
5.まとめ
ほくろは、場所によって見た目に大きな影響を及ぼします。そのため、気になっている人は多いのではないでしょうか。特に、顔の目立つ部分にできていると、取ってしまいたいと思いますよね。
しかし、自分でほくろを取ろうとすると、皮膚を傷つけ傷あとが残ります。ほくろを取りたい場合は、必ず皮膚科や形成外科を受診し、正しい治療法でほくろを取ることが大切です。
なかでも、炭酸ガスレーザーによる治療であれば、治療時間が短く、出血や痛みがほとんどありません。ほくろであれば、ほぼ1回でキレイに除去できます。治療を受ける方への負担が少ない方法なので、ほくろが気になる方は、自分で取ろうとせずに、ぜひ炭酸ガスレーザーでの治療をおすすめします。
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