シミ・美白

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【医師監修】お金をかけずに肝斑を治すには?スキンケア・食事・生活習慣のポイントを解説

監修医師:大澤 幸代 先生(天神下皮フ科形成外科 院長 / 形成外科専門医)

「肝斑が気になるけれど、なるべくお金をかけずに治したい」「セルフケアで少しでも薄くしたい」

このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。肝斑は、女性ホルモンの影響で濃くなるため、セルフケアだけで改善することは困難だと言えます。しかし、スキンケアや生活習慣を見直すことで、薄くできる可能性があります。

今回は、お金をかけずに肝斑を薄くする方法をテーマに、スキンケアや食事、生活習慣などのポイントについて詳しく解説します。

監修:大澤 幸代 先生(医療法人 天神会 天神下皮フ科形成外科 院長 / 形成外科専門医)

まずは肝斑について理解することが大切

肝斑と一般的なシミは、治療法に大きな違いがあります。間違った方法でケアすると肝斑が濃くなるおそれがあるため、自己判断は禁物です。肝斑の治療にお金をかけたくないとしても、まずは診断を受けて原因を明らかにしましょう。

また、肝斑とそれ以外のタイプを見分けるためには、それぞれの特徴や原因について理解する必要があります。まずは、肝斑の基礎知識について詳しく見ていきましょう。

肝斑とは

肝斑は、頬骨から目尻にかけて左右対称に現れる境界線が不明瞭な薄茶色のシミです。
肝斑とそれ以外のシミとの違いについて、以下にわかりやすくまとめました。

タイプ 特徴
肝斑 ・頬骨から目尻を中心に広がる
・30~50代頃の女性に現れることが多い
・左右対称で境界線がはっきりしない
雀卵斑(そばかす) ・粒状で左右対称に現れることが多い
・思春期に多くみられる
対称性真皮メラノサイトーシス(ADM) ・グレーがかかった色調
・20歳前後で現れやすい
・肝斑と混在していることもある
老人性色素斑 ・炎症後色素沈着と同部位に併発する場合がある
・シミの境界が明瞭なことが多い
炎症後色素沈着 ・境界がわかりにくく、色ムラがある
・ニキビを引っかくなど、傷ができた時の炎症後に発生する

上記のように、色調や境界の特徴、現れる時期などはシミの種類によって違いがあります。肝斑と他のシミの違いを見極めるためには、シミが現れた時期や悪化のタイミング、紫外線対策の習慣はあったかどうかなど、さまざまな観点から判断することが必要です。肝斑を自分で見分けるのは難しいため、まずは医師に相談するようにしましょう。

それでは、肝斑の原因について詳しく解説します。

肝斑の原因

肝斑は、一般的なシミと同じくメラニンが肌に沈着したものではありますが、原因やメカニズムは完全には解明されていません。

ただし、紫外線を浴びることと女性ホルモンによって悪化することが知られています。女性ホルモンの一種である黄体ホルモンの影響を受け、妊娠中、および排卵日以降生理までの間などに色が濃くなることもあります。

お金をかけずに肝斑を薄くすることは可能

肌が刺激を受けると、メラノサイト(メラニンを形成する細胞)からメラニンが生成されます。メラニンは肌を刺激から守る役割を果たしており、時間が経過するにつれ新陳代謝によって自然に排出されるため、正常な状態ではシミにはなりません。しかし肌の新陳代謝が遅れていたり、何らかの原因により過剰にメラニンが生成されたりすると排出が追い付かず、肌に沈着するようになります。

とは言え肝斑は、他のシミのようにメラニンが肌に沈着したものに変わりはないため、メラニンを薄くしたり生成を抑えたりすることで基本的に改善が可能です。これらの対処法はさまざまですが、中にはお金をかけずに行える方法もあります。

お金をかけずに肝斑を治す方法:スキンケアを見直す

肝斑を改善するには、これ以上のメラニンの沈着を防ぐために、スキンケアを見直す必要があります。スキンケアの見直しのポイントについて詳しく見ていきましょう。

正しく洗顔する

肌に刺激を与えるとメラニンが生成されやすくなるため、ごしごしとこするように洗ったり、刺激が強い洗顔料を使用したりした場合などでは肝斑が濃くなるおそれがあります。

なるべく刺激を与えないことで、悪くなる要因を排除し、これ以上の悪化を予防します。

そのためには、ぬるま湯で十分に予洗いした上で、しっかりと泡立てた洗顔料で優しく丁寧に洗うよう心がけましょう。また、洗顔成分が肌に残ることも刺激になるため、十分にすすぐことが大切です。

紫外線対策を徹底する

紫外線は肌に直接的なダメージを与えるだけでなく、メラノサイト(メラニンを形成する細胞)を刺激してメラニンの生成を促進する作用があります。つまり、紫外線から肌を守ることは、肝斑の改善と悪化の防止にもつながります。

紫外線は日差しの強さや季節にかかわらず地上に降り注いでいるため、外出時は必ず紫外線対策をするようにしましょう。日焼け止めや帽子、日傘、サングラスなど、さまざまなアイテムを使用することが有効です。

美白有効成分が含まれたスキンケア用品を使う

お金がかからないわけではありませんが、美白有効成分が含まれたスキンケア用品の使用により、肝斑が薄くなる可能性があります。美白有効成分とは、メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ成分のことです。主に次のような成分があります。

成分名 働き
アルブチン ・メラニン生成に必要なチロシナーゼの働きを阻害し、メラニンの生成を抑える
ビタミンC誘導体 ・メラニンの還元を促し、色を薄くする
カモミラET ・メラノサイトの活性化や増殖を抑え、メラニンの生成を抑える
ハイドロキノン ・チロシナーゼの働きを抑え、メラニンの生成を抑える
トラネキサム酸 ・メラノサイトの活性化を抑え、メラニンの生成を抑える
プラセンタエキス ・メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ
コウジ酸 ・チロシナーゼの働きを阻害する
リノール酸S ・チロシナーゼの分解や肌のターンオーバー促進により、メラニンの生成を抑える
ニコチン酸アミド ・メラニンの表皮への移行を抑制する
4MSK ・メラニンの排出を促進する
マグノリグナン ・チロシナーゼの成熟を阻害し、メラニンの生成を抑える
エナジーシグナルAMP ・ターンオーバーを促進し、メラニンの排出をサポートする

お金をかけずに肝斑を治す方法:食事を見直す

身体の内側から肝斑の改善を促すために、食事を見直すことも大切です。食事の見直しのポイントについて詳しく見ていきましょう。

ビタミンCを多く含む食べ物をとる

ビタミンCにはメラニンの還元を促す働きがあります。さらに、メラニンの生成を抑える働きもあるため、肝斑の改善に効果的な成分です。

ただしビタミンCは、身体に吸収されにくく尿によって排出されやすい性質があり、体内で一定濃度を保つことが難しい成分でもあります。

そのため、ビタミンCを多く含むピーマンやブロッコリー、アセロラなどを普段から積極的に摂取するようにしましょう。また、サプリメントで補うのも1つの方法です。

栄養バランスに優れた食生活を心がける

特定の栄養ばかり摂取しても、肝斑の改善は難しいと言えます。ビタミンCだけではなく、ビタミンB群やビタミンE、ビタミンA、ミネラルなど、さまざまな栄養をバランスよく摂取することが大切です。

米やパンなどに含まれる炭水化物、野菜や果物に多く含まれるビタミン類、ミネラルを多く含む海藻類などをバランスよく摂るために、一汁三菜の献立を心がけましょう。

糖質や脂質の摂りすぎに注意する

糖質や脂質は重要なエネルギー源です。しかし、過剰に摂ると脂質の増加や糖化などを招き、肌トラブルのリスクが高まります。ファストフードやコンビニ食が中心の食生活では糖質や脂質の過剰摂取、ビタミン・ミネラル不足を招きやすいため、栄養バランスを考えながら食事をとることが大切です。

お金をかけずに肝斑を治す方法:生活習慣を見直す

不規則な生活は肌の健康に大きな影響を及ぼします。生活習慣を整えることで、新陳代謝が良くなり肝斑の症状が落ち着く可能性があります。

生活習慣の見直しのポイントは次のとおりです。

良質かつ十分な睡眠をとる

良質かつ十分な睡眠をとることで、肌の修復や再生がスムーズに行われるため、メラニンの排出が改善されます。

毎日同じ時間に起床・就寝すれば体内時計が整い、睡眠の質が高まりやすくなるでしょう。また、寝る前はリラックスすることも大切です。食事の直後は眠りにつきにくいため、3時間ほど前までに済ませましょう。

適度に運動する

適度な運動によって血液の流れが良好になり、肌に十分な酸素や栄養が供給されるようになります。その結果、新陳代謝の遅れが改善し、肌状態も合わせて正常になるでしょう。

血行改善には、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を定期的に行うことが大切です。ただし、無理な運動はストレスの増加を招くため、まずは近所の散歩など、気軽にできることから始めると無理なく続けられるかもしれません。

運動が苦手な方は、ストレッチやヨガなど、リラクゼーション効果もあり、ストレス解消に役立ちます。

ストレスケアをする

ストレスは肌の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。ストレスを受けると交感神経が優位になり、血管が収縮して血流が悪くなります。その結果、肌に十分な酸素や栄養が供給されなくなり、新陳代謝が遅くなるのです。

適度な運動と同様、ヨガや瞑想などのリラクゼーション法を取り入れることで、ストレスを軽減できます。また趣味に没頭したり、音楽鑑賞しながらゆっくりと過ごしたりするのもよいでしょう。

まとめ

お金をかけずとも、日頃の生活を見直すことで、肝斑の悪化を予防することは可能です。ただし、大きく改善することは難しく、早期に、正しく治療をしたいと思う方はクリニックでの治療を検討しましょう。

クリニックでの受診でも、日常のスキンケア等、指導があると思いますが、受診した医師の指示に従うことで効果的な治療ができます。

     

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