気温が上がり、汗や皮脂の分泌が増えるこれからの季節、毛穴の悩みが気になり始める人も多いのではないでしょうか?毛穴にまつわる代表的なお悩みと言えば、毛穴の「開き・たるみ」「黒ずみ」「詰まり」でしょう。これらのお悩みは初期であればセルフケアで改善できる可能性もありますが、思ったような効果が得られないことも。そんな時は、美容医療の力を借りてみましょう。本記事では、毛穴トラブルのお悩みに効果的な美容医療の施術について詳しく解説します。コンプレックスを解消して、毛穴レスな美肌を目指しましょう。
毛穴トラブルの種類と原因
適切なケアのためには、まず自分の穴トラブルの種類を知ることが大切です。ここでは、代表的な毛穴トラブルとその原因について解説します。
毛穴の開き・たるみ
毛穴が大きく開いているタイプです。毛穴の開きやたるみの原因は、主に次の2つがあります。
皮脂の過剰分泌
過剰に増えた皮脂が毛穴の出口を押し広げて「開き毛穴」の原因になります。特に皮脂量の多いTゾーンは、毛穴の開きが目立ちやすい場所です。
ハリ不足
加齢とともにコラーゲンやエラスチンが減少すると、ハリや弾力がなくなり、毛穴が目立つようになります。さらに肌のたるみが進行すると、毛穴が縦に広がり、「たるみ毛穴」と呼ばれる状態になります。特に頬は毛穴がたるみやすい場所です。
毛穴の詰まり
古い角質やメイク残りなどの汚れが蓄積すると、角栓となって毛穴を詰まらせてしまいます。誤ったスキンケアを続けていたり、不規則な生活やストレスによってターンオーバー(肌の生まれ変わり)のサイクルが乱れると、本来剥がれ落ちるべき古い角質が溜まりやすくなるため、毛穴詰まりを引き起こしやすくなります。放っておくと、ニキビなどが出やすくなるため、早めのケアが重要です。
毛穴の黒ずみ
毛穴が黒っぽく見える状態です。皮脂の多いTゾーンは黒ずみが目立ちやすい場所で、毛穴の黒ずみが目立つ鼻は「いちご鼻」とも呼ばれています。毛穴の黒ずみは、大きく次の3つの原因が考えられます。
角栓の酸化
毛穴に詰まった角栓が次第に酸化すると黒くなります。
メラニンの色素沈着
毛穴の周りにメラニンが蓄積し、色素沈着を起こすと黒ずみの原因になります。
産毛
毛穴自体が黒ずんでいるわけではなく、産毛の影響で黒く見えてしまうことがあります。産毛の濃い人は、このタイプの可能性があります。
このように、毛穴トラブルの原因は様々です。毛穴レスな肌を目指すためには、原因に合わせた適切なケアが欠かせません。
毛穴トラブルが気になり始めたら、スキンケアと生活習慣を見直そう
「最近、毛穴が目立ってきた気がする」というときは、まずは生活習慣やスキンケアを見直してみましょう。特に次の点を意識してみてください。
正しい毛穴ケアを実践する
日頃のスキンケアは、必要な皮脂や水分を取りすぎてしまわないように、丁寧にやさしく行うことがポイントです。指で無理やり毛穴に詰まった汚れを押し出すような誤ったケアは、やめましょう。
肌への負担を抑えながら効果的なケアをしたい場合は、皮脂のコントロール作用のある化粧品を取り入れるのがおすすめです。たとえば、レチノール(ビタミンA)やビタミンCには、皮脂の分泌を抑える作用があります。また、AHA(フルーツ酸)も、皮膚の新陳代謝を促す作用があり、ホームケア用のピーリング化粧品にもよく使われています。このような製品を取り入れながら、できるだけ負担をかけずにケアをしてみましょう。「医師に相談しながら、毛穴トラブルに有効なスキンケア製品を使ってみたい」という方は、医療機関でのみ販売されている医療機関専売化粧品を利用してみてください。
紫外線対策を徹底する
紫外線は、肌を酸化させて毛穴の黒ずみを悪化させたり、コラーゲンやエラスチンを生成す細胞にダメージを与え、毛穴の開きやたるみの原因になったりします。紫外線対策を徹底して、毛穴トラブルを予防しましょう。
良質な睡眠とストレス発散を心がける
皮脂の分泌量は、ストレスやホルモンバランスの乱れも関係しています。睡眠不足が続いたり、ストレスが溜まっていたりすると、皮脂の分泌が促されることもあるため、良質な睡眠を確保するとともに、ストレスをためないように気を付けましょう。
以上のようなケアを続けても改善が難しい場合は、美容医療の力を借りてみましょう。
毛穴トラブルに有効な美容医療を紹介
ここからは、毛穴トラブルに効果が期待できる施術を紹介します。
フラクショナルレーザー
微細なレーザーを点状に照射する施術で、CO2レーザーなどがあります。傷ついた組織が修復する過程でコラーゲンの生成が促され、開いていた毛穴が目立ちにくくなります。また肌が引き締まるため、たるみ毛穴にも有効です。また、施術後は数日から1週間程度、赤みが続くことがあります。痛みやダウンタイムはありますが、効果の高い施術です。
マイクロニードル治療
細い針を用いて微小な傷を皮膚に作り、肌の本来もつ傷を治す力(創傷治癒力)を高める治療法です。コラーゲン生成を促し、毛穴を引き締める効果が期待できます。
マイクロニードルRF治療
マイクロニードルと同様、細い針を用います。針の先端から高周波を流すことで皮膚の深部に熱を加え、コラーゲン、エラスチンの生成を促進します。ニードルと高周波の組み合わせにより、施術直後は引き締め効果も期待できます。
マシンピーリング
毛穴の奥に詰まった皮脂や汚れを水流でしっかり洗浄した後、毛穴の吸引と美容液導入を行う施術です。普段の洗顔では落としきれない汚れを取り除き、毛穴詰まりを予防・改善します。肌への刺激が比較的少ない施術です。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、サリチル酸などを含む薬剤を肌に塗布し、古い角質のターンオーバーを促して毛穴の詰まりを解消する治療法です。継続することでターンオーバーが整い、毛穴が詰まりにくい肌環境を作ることができます。
さらに、ピーリング後にイオン化した美容成分を肌の奥まで浸透させる「イオン導入」を行うと、より効果的に毛穴ケアをすることができます。毛穴トラブルに対しては、ビタミンCやグリシルグリシンを使ったイオン導入がおすすめです。
医療脱毛
産毛が影を作り黒ずんでいるように見える方は、レーザー脱毛で毛を処理することで、毛穴が目立ちにくくなります。
美容皮膚科には、毛穴トラブルに適した美容医療の施術がたくさんあります。自己判断でケアを続けているけれど効果を感じられない、という方は、美容皮膚科などでカウンセリングを受け、自分に合った施術を提案してもらいましょう。
美容医療で毛穴治療を受ける際のポイント
毛穴治療は、美容医療の中でも比較的手軽に受けられる施術が多いものの、中には痛みを伴うものやダウンタイムが必要なものもあります。ここでは、安全に治療を受けるために知っておきたいポイントを紹介します。
施術は専門医によく相談して決める
毛穴のお悩みは、毛穴の開き、黒ずみ、詰まり、たるみなどがありますが、実際には一つだけでなく、複数のトラブルが混在していることも珍しくありません。たとえば、毛穴の詰まりと加齢によるたるみの両方が生じているケースもあります。そのため、自己判断で施術を選ぶのではなく、クリニックで医師に相談し、肌の状態を診てもらった上で最適な治療法を提案してもらうことが大切です。
ダウンタイムや痛みの有無を把握しておく
施術によっては数日から1週間程度、赤みが続いたり、内出血のような症状が出ることがあります。そのため、その後に大きなイベントなどを控えている場合は、それを踏まえてスケジュールを立てましょう。また、レーザー治療やニードル治療(針を使う治療法)は施術時に痛みを伴うことがあります。特に痛みに敏感な方は、治療を決める際にその点もよく確認しておきましょう。
基本的に複数回の施術と定期的なメンテナンスが必要
毛穴治療の多くは、一度で劇的な変化を期待できるものばかりではありません。治療内容やもともとの肌の状態によっても異なりますが、基本的に数週間から1ヶ月程度の間隔で複数回の施術を繰り返していくと、だんだんと効果を実感できるようになっていきます。また、良い状態をキープするために、その後も定期的な施術が必要になることがあります。適切な施術間隔については、医師と相談しましょう。
アフターケアも重要
施術後は一時的にバリア機能が低下していることがあるため、保湿ケアと紫外線対策をしっかり行いましょう。また、肌が落ち着くまでは刺激の強いスキンケア製品は避けたほうが安心です。詳しいお手入れ方法や施術後の注意点については、クリニックで確認しましょう。
まとめ:美容医療で毛穴レスな肌を目指そう
毛穴治療を成功させるには、自分の毛穴トラブルに合った施術を選ぶことと、施術後のアフターケアを正しく行うことが重要です。毛穴の悩みは個人差があるため、まずは医師のカウンセリングを受け、最適な治療法を相談しましょう。新しい自分に生まれ変わる第一歩として、美容医療を上手に活用し、理想の肌を手に入れてくださいね。