シミ・美白

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【医師監修】シミはどうやったら消せる?シミの原因やシミ取りレーザー治療について解説

監修医師:近藤 謙司 先生(湘南藤沢形成外科クリニックR 院長 / 形成外科専門医)

年を重ねるにつれて、シミが気になりだした方は多いのではないでしょうか。若い時は気にならなかったシミが急に目立つようになったら、どのようにお手入れすればいいか悩むものです。

シミはできてしまうと普段のお手入れだけでは消せなくなります。一度できたシミを消したいなら、レーザー治療がおすすめです。

本記事ではシミの原因や治療法の種類、レーザー治療について詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

監修:近藤 謙司 先生(湘南藤沢形成外科クリニックR 院長/形成外科専門医)

1.まずはシミの原因をおさらい

気になるシミの対策として、美白ケアに力を入れることや治療を受けることなどが挙げられます。しかし、シミができる前に予防をすることも重要です。

ここでは、シミ予防のためにシミができる原因についておさらいしましょう。

1-1.紫外線

紫外線を浴びるとシミの原因であるメラニン色素が過剰に作られます。肌はターンオーバーを繰り返してメラニン色素を排出しますが、紫外線によってメラニン色素が過剰に生成されて肌にたまっていくと、ターンオーバーでは排出しきれずシミとなって残りやすくなるのです。

1-2.生活習慣の乱れ

睡眠不足や偏った食生活、運動不足などの生活習慣の乱れは、肌のターンオーバーの不調につながります。ターンオーバーが乱れると、メラニン色素がうまく排出できなくなりますので、肌に蓄積されてシミとなる場合があります。

1-3.間違ったスキンケア

間違ったスキンケアもシミを作ってしまう原因になります。正しいスキンケアは肌にうるおいを与え、バリア機能をキープします。

しかし、洗顔時に肌をこすったりスキンケアで必要以上に肌を触ったりするなど間違ったスキンケアをしてしまうと、刺激によってメラノサイト(メラニンを作る細胞)を活性化させ、シミができたり、シミが濃くなったりする原因になります。

また、肌のバリア機能低下やターンオーバーの乱れを引き起こすこともあります。シミの原因について詳しく知りたい方は、こちらを確認ください。

2.シミの治療法

シミは普段のお手入れでしっかりと予防することが大切ですが、それでもシミができてしまったら美容医療によるシミ治療をおすすめします。

ここではシミの治療方法について解説しますので、参考にしてください。

2-1.飲み薬・塗り薬

シミの治療には飲み薬や塗り薬を使うケースがあります。

飲み薬にはトラネキサム酸やビタミンCなどがあり、「肝斑」を含むシミ治療全般に用いられます。トラネキサム酸はメラニンを作るメラノサイトの活性化を抑え、ビタミンCはシミやそばかすの原因となるメラニンの生成を抑える働きが期待できます。

塗り薬には美白ケアに有効なハイドロキノンやメラニンの生成を抑えるビタミンC誘導体、ターンオーバーを促すトレチノイン(ビタミンA)などが用いられます。ただし塗り薬は、人によって肌に刺激を感じる場合があります。

2-2.イオン導入・エレクトロポーション

イオン導入は皮膚から吸収しにくい成分を、肌に微弱電流を流して吸収しやすいようイオン化させてから角質層まで浸透させる治療です。トラネキサム酸やビタミンCなど肌に良い成分は、化粧品として肌に使用すると浸透しにくいですが、イオン導入を行えば浸透率を上げられます。

エレクトロポーションは電気の力を利用して肌に小さな穴をあけ、美容成分を浸透させる治療法です。浸透が難しい成分を角質層まで浸透させやすくします。

2-3.光治療(IPL)

光治療は肌全体のシミやくすみ、色ムラを改善するのに向いている治療法です。光を照射することで皮膚(表皮内)のメラニンが光に反応して、細かく薄いかさぶた(マイクロクラスト)をつくり、ターンオーバーとともに落ちていきます。何度か治療を行い、少しずつシミを薄くすることが可能です。

また、基本的にはシミのある部位だけでなく顔全体等広い範囲に照射することが多く、シミやくすみの改善はもちろん照射した肌全体にハリや弾力を与えるため、良い影響を感じる方が多いです。

2-4.レーザー治療(シミ取りレーザー)

シミ治療として「シミ取りレーザー」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。レーザー治療はシミがある部分だけにレーザーを照射してシミを取り除く治療法です。レーザー機器にはいくつか種類があり、シミの種類や症状に合わせたレーザーで治療を行います。詳しくは以下の見出しで解説します。

3.レーザー治療(シミ取りレーザー)の特徴

レーザー治療の特徴についてお伝えしますので、どのようなレーザー機器があるのか確認していきましょう。

3-1.光の種類

レーザー治療の特長として、光の種類が挙げられます。光治療は広域にわたる波長の光を利用するのに対して、レーザー治療は一つの波長の光を利用します。

光治療やレーザー治療はターゲットとなる治療部位に熱を加え、破壊またはダメージを与える、という仕組みで治療を行います。

レーザーには水分に反応するレーザー(いぼ・ほくろ)、ヘモグロビンに反応するレーザー(血管腫、赤ら顔)、メラニンに反応するレーザー(老人性色素班、そばかす、肝斑などのシミ)など、症状により適したレーザーの波長が異なり、レーザー治療では波長を一つに絞っているので、狙ったターゲット、シミ治療の場合はメラニンに反応する波長のレーザーを利用することで、老人性色素班、そばかす、肝斑などのシミに存在するメラニンを狙って破壊することができるのです。

レーザー治療の仕組みについては、インスタグラムでも紹介しています。

3-2.照射時間・回数

レーザーの照射時間をパルス幅と言います。シミ治療にはQスイッチレーザーを利用するのが一般的ですが、最近ではピコレーザーも使用されています。光治療に比べるとパルス幅が短いのが特徴です。パルス幅が短いと周囲の組織にダメージを与えにくく、狙ったところだけに熱を加えることができます。

照射時には輪ゴムではじいたような痛みを感じますが、一般的なシミ(日光性色素斑)の場合、1~2回の治療で除去できることが多いです。

4.シミを治療できるレーザーの種類

シミを治療できるレーザーにはいろいろな種類があります。また、レーザーによる治療法も大きく分けて2種類あり、シミや肌の状態によって使い分けられます。ここではレーザーを使ったシミ治療について、その種類や特徴について解説します。

4-1. シミ治療に用いられるレーザーの種類

シミ治療に最も用いられるQスイッチレーザー(ナノ秒レーザーとも言われます)には、先ほど紹介した波長によって3つの種類があります。また、ピコレーザーも2種類の波長があります。

① ルビーレーザー(ナノ秒)

「ルビー」という鉱石を使用したレーザー機器で、メラニン色素への吸収性が高く、主にシミ・あざ・刺青除去の治療に使用されています。※治療内容は、医療機関により異なります。

② アレキサンドライトレーザー(ナノ秒、ピコ秒)

「アレキサンドライト」という鉱石を使用したレーザー機器で、メラニン色素への吸収性が高く、主にシミ・あざ・刺青除去の治療に使用されています。※治療内容は、医療機関により異なります。

③ ヤグレーザー(ナノ秒、ピコ秒)

「イットリウム・アルミニウム・ガーネット」という鉱石を使用したレーザー機器で、主にシミ・あざ・刺青除去の治療に使用されています。弱いパワーで照射し、肌に滞留しているメラニンに対し、穏やかに働きかけるレーザートーニング治療もこちらの機器を使用しています。※治療内容は、医療機関により異なります。

4-2.レーザーによるシミ治療の種類①スポット照射

Qスイッチレーザーやピコレーザーを使い、シミやほくろ、そばかすなどのシミがある場所のみにレーザー光を照射して、メラニン色素に作用させる治療法です。治療後は治療部位にかさぶたができ、絆創膏や医療用テープなどで保護する必要があります。

Qスイッチレーザーとピコレーザーはどちらもシミには効果的ですが、ピコレーザーは照射時間が短いため、メラニン量の少ない薄いシミにも効果が期待できると言われています。

この治療法は強い光でメラニンに強くダメージを与えるため、肝斑のある部位に照射すると刺激により肝斑がより濃くなってしまう恐れがあります。そのため、肝斑や肝斑と重なったシミには照射できません。

4-3.レーザーによるシミ治療の種類②レーザートーニング

レーザートーニングはシミのある部位だけでなく顔全体にレーザーを弱いパワーで照射する方法です。レーザートーニングでは、肌に余計な刺激を与えずにシミや肝斑の原因であるメラニン色素を徐々に減少させることができるため、シミや肝斑の改善が期待できます。治療後は治療部位にかさぶたはできず、ダウンタイムがないのが特徴です。

主にQスイッチヤグレーザーが用いられますが、最近ではピコレーザーも用いられ、ピコレーザーによるレーザートーニングをピコトーニングと呼ぶこともあるようです。

5.まとめ

シミを作らず美しい肌を保つには、予防が大切です。普段から美白ケアを行い、シミを予防しましょう。

また、できてしまったシミが気になる、今あるシミを消したいという方は、美容医療に頼ることも重要です。シミの状態によって治療法は様々ですが、レーザー治療もシミ取りの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

シミにお悩みの方に!治療が受けられる医療機関はこちらより検索できます。※外部サイトに遷移します。

     

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