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【医師監修】ちゃんと知ろう!ワキガ(腋臭症)って、どんな病気?

腋臭症(ワキガ)って、どんな症状?

ワキガは一般的に「腋臭症」と呼ばれ、「腋」は「ワキ」を意味し、においを伴う症状を指します。

汗は「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という2種類の汗腺から分泌されます。アポクリン汗腺から出る汗は、特有のにおいの原因になったり、服についたら黄色いシミになったりします。

ワキガ症状がある人は多くの場合、エクリン汗腺からの汗も多く出る傾向にあります。ただし、すべてのワキ多汗症患者がワキガを持つわけではありません。

実はワキガのにおいは欧米では生理現象として認識されていますが、日本を含む東アジアでは嫌悪感が強い傾向にあります。日本では特にワキガを気にする人が多く、過度に悩む人も少なくありません。

知っておきたいマメ知識

腋臭は一種のフェロモンであり、異性を引き付けたり縄張りを主張したりするものとして機能していたと考えられています。古代中国の美女・楊貴妃の「体から良い匂いを発していた」という逸話は、ワキガのにおいだったのではと言われており、当時は魅力的な体臭として捉えられていました。

腋臭症(ワキガ)の原因って?なぜワキガになるの?

腋臭の原因は、ワキ部分のアポクリン汗腺から分泌される汗にあります。この汗に含まれる脂質・タンパク質が、皮膚表面の細菌に分解され、特有のにおいを生むとされています。

アポクリン汗腺の発達には遺伝的素因、性ホルモン、ワキ毛の量、ストレス、緊張などが関与しています。

アポクリン汗腺そのものの量は遺伝子により生まれつき決まっており、腋臭症は優性遺伝(遺伝しやすい)と言われています。腋臭症がある場合、耳垢が湿っていることが多いという特徴もあります。

遺伝子を持たない人でも、ストレス、食生活などの生活習慣、不十分なワキの衛生管理により、ワキガのにおいを発する可能性があります。女性の場合、月経や妊娠・出産時に一時的ににおいが強くなることもあります。女性ホルモンの影響を受けるため、ホルモン変動によって症状が変わります。

知っておきたいマメ知識

ワキガは遺伝しやすいため、世界的には優性遺伝です。しかし例外的に、日本人・中国人・朝鮮人などの東アジア人では、ワキガの人は5%〜20%と少数派です。東アジア人の祖先はシベリアなど寒冷地をルーツにしており、当時の気候に適応した結果と考えられています。

腋臭症(ワキガ)の対策や治療はどんなものがあるの?

自分でできること

①ワキ毛の処理
処理をするとワキの下で汗がとどまるのを防ぎ、皮膚常在菌が繁殖する場所が減ることで、においも軽減できると言われています。医療脱毛でも同じ効果が期待できます。

②アルコール消毒
市販の消毒液(エタノール水溶液またはイソプロパノール水溶液)をワキに塗って、においの元となる常在菌を殺菌することが有効とされています。

③制汗剤
ドラッグストア等で販売されている制汗剤で、一時的ににおいの発生を防ぐことができます。殺菌作用のある医薬部外品は、アルコール消毒と同様に常在菌を殺菌してにおいを抑えます。

これらの方法で改善しない場合や不安な場合は、医療機関での治療をおすすめします。

病院でできる治療

①薬を使った治療
塩化アルミニウム配合の塗り薬を使用して、汗孔や汗管にふたをし発汗を抑制します。汗が減った結果、においが軽減されます。

②手術
剪除法(せんじょほう)が最も一般的です。ワキの皮膚のシワにあわせて皮膚に切れ込みを入れて、皮膚を裏返し、目で確認しながらハサミでアポクリン汗腺を切り取っていく方法です。管を挿入して吸い出す方法やハサミのような器具を挿入する方法もあります。手術では切開による傷が残る可能性があり、術後1週間ほど施術部位の固定が必要です。

③その他の治療
機器を使って皮膚を切らずに汗腺にダメージを与え、汗を出なくさせる方法もあります。手術とは異なり、切らないので傷ができず、術後の生活への影響が軽いと言われています。

知っておきたいマメ知識

「自臭症(じしゅうしょう)」は神経症であり、自分がくさいと思い込む状態です。客観的な事実を知ることで精神的に解放される人が多くいます。不安を感じている場合は、医師に診断してもらうことが大切です。

まとめ

現代の日本では、「自分のにおいに配慮することはエチケット」という考えが根づいており、ワキガは深い悩みになりやすい症状です。不安を感じたら、一人で悩まずに医師に相談しましょう。適切な治療を受ければ、症状と悩みを軽くできます。